一人用のデスク
11時間前原文(isene.org)
概要
- 25年ぶりに自作ツール中心のPC環境を実現
- 既製ソフトを自分向けツールに置き換えた経緯と感想
- Vimを自作エディタ「scribe」で置換した経験
- 技術進歩で個人向け環境構築が現実的になった理由
- 他人向けでなく「自分のためだけ」のソフト開発の喜び
25年ぶりの「自分だけのデスクトップ」
- ほぼ全ての使用プログラムを自作ツールへ置き換えたPC環境
- 既製ソフトを一つずつ自分仕様のものに交換した経緯
- Claude Code(CC)を活用し、自分が指示→CCが実装という開発サイクル
- 隙間時間に要望やバグ報告→CCが自動で機能追加や修正
- 2つの主要スイート構成
- CHasm:x86_64アセンブリ製の基盤層。ピクセル描画やキーボード入力担当
- Fe₂O₃:Rust製アプリ層。TUIライブラリ「crust」上で動作
CHasm層で置き換えた役割
- ウィンドウマネージャ:i3-wm → tile
- ステータスバー/トレイ:i3bar + conky → strip + asmites
- 画面ロック:i3lock → bolt
- ターミナルエミュレータ:kitty → glass
- ログインシェル:zsh → rsh bare
- ファイルビューア:less → show
Fe₂O₃層で置き換えた役割
- テキストエディタ:VIM → scribe
- ファイルマネージャ:ranger → RTFM pointer
- メール/RSS/チャット:mutt + newsbeuter + Webログイン → kastrup
- カレンダー:Google/MS Web → tock
- 天文パネル:astropanel → astro
- 映画/シリーズ管理:IMDB-terminal → watchit
既存のまま残したツール
- IRCや他チャット用:WeeChat
- 唯一のGUI常用:Firefox
- それ以外は全て自作ツール
Vimとの決別とscribe誕生
- Vimは2001年から25年間使い続けた「思考の一部」
- 3日間でscribeを作成しVimから完全移行
- scribeの特徴
- Vim同様のモーダル操作
- 不要な機能を排除し、必要な機能だけ実装
- デフォルトでソフトラップ
- Limelight風の読書モード
- AIプロンプト統合
- HyperList編集と暗号化対応
- 永続レジスタで同時セッション間共有
- 欲しい機能は数分で追加可能な環境
- 他人に頼らず自分のペースで進化できる喜び
個人開発が現実的になった理由
- 以前はエディタやファイラー自作は年単位の大事業
- 多くの人は途中で挫折し、既製品に戻る傾向
- RustやClaude Codeの進化、TUIノウハウの蓄積で開発コスト激減
- 「この機能が欲しい」→「数晩で実現」が現実に
- AIやRust自体の話ではなく、個人最適化の壁が大幅に低下した点が本質
「自分のためだけ」に作ることの喜び
- 他人を意識した設定やサポート不要
- 他人向けのドキュメントや議論も不要
- 自分だけが使うので、複雑さ・無駄が激減
- キーバインド・UIも完全自分仕様
- 「デザインは独りよがりで良い」—意思決定が即断即決
- 本当に必要なものだけが残り、小さく・速く・快適な環境
Build Your Own Software(BYOS)のすすめ
- 「このツールがこうだったら…」と感じたら
- プラグイン作成や難解な設定に頼らず
- 自作という選択肢が現実的になった時代
- デスクトップ全体でなくても、日常の1ツールから始めてみる価値
- 自分だけのためのツールを持つ満足感
- 春のウサギのような軽やかな気持ち