今月のレディバード - 2026年4月
10時間前原文(ladybird.org)
概要
- Ladybirdプロジェクトの4月における主な進捗と新機能の紹介
- 新規スポンサーの獲得と資金提供の報告
- ブラウザ機能やパフォーマンスの大幅な改善点
- 新しいGTK4フロントエンドやブックマーク管理UIの追加
- CSSやネットワーク、JavaScriptエンジンの最適化
Ladybird 4月アップデート総括
- 333件のPRが35人のコントリビューターによりマージ、新規参加者7名
- プロジェクトは企業・個人スポンサーのサポートで運営
- Human Rights Foundation(AI for Individual Rightsプログラム経由)から**$50,000**
- Jakub Stęplowskiから**$1,000**
- スポンサー募集の継続案内
インラインPDFビューア
- pdf.jsをバンドルし、PDFをインライン表示対応
- ページナビゲーション、テキスト選択、ズーム、ドキュメント内検索機能
- pdf.jsのパフォーマンスプロファイリングによりtyped-array view cacheや**:has() invalidation**も強化
履歴・アドレスバーのオートコンプリート
- アドレスバー入力時に履歴ベースのサジェスト表示(faviconやタイトル付き)
- SQLiteベースのHistoryStoreで履歴情報を管理
- 履歴の消去機能をプライバシー設定ページに実装
- QtとAppKitの両UIでリッチな履歴行表示
HTMLパーサの改良
- インクリメンタルパース対応で、レスポンス受信中から解析開始
- スペキュレーティブHTMLパーサ導入
- 外部スクリプトでブロック時にリソース先読み
- preload mapと連携し、二重リクエスト防止
JavaScriptオフスレッドコンパイル
- バイトコード生成をバックグラウンドスレッドで実行
- メインスレッドの負荷を軽減し、YouTubeロード時に約200msの短縮
Per-Navigableラスター化
- 各Navigable(iframe等)が独立スレッドでラスター化
- 親子iframe間の再描画効率化
- 将来的なサンドボックスプロセス分離の下地
JavaScriptエンジン改良
- JS-to-JSコールの高速化、AsmIntアセンブリインタプリタ活用
- O(1)バイトコードレジスタアロケータ、for-inイテレーションのキャッシュ
- パーサ最適化で1.14倍高速化、282MBメモリ削減
- 短い文字列連結やレキシカルthisアロー関数の最適化
- スパース配列やPromiseオブジェクトの効率化
- WASM, JSON, CSSモジュールのimport対応
- ShadowRealmサポート削除(標準化停滞のため)
GTK4 / libadwaitaフロントエンド
- 新たなLinux向けGTK4 / libadwaitaフロントエンド追加
- **GNOME Web (Epiphany)**風のUI設計
- URLバーのオートコンプリート、セキュリティアイコン、マルチウィンドウ等を実装
- 機能面ではQtやAppKitフロントエンドに未到達
ブックマーク機能の強化
- about:bookmarksページでブックマークとフォルダ管理
- インポート/エクスポート対応
- 編集用コンテキストメニュー、date_addedタイムスタンプ追加
- ブックマークバーでの新タブ開きやドラッグ&ドロップ対応
Cache / CacheStorage API
- CacheとCacheStorageの全API(9メソッド)をインメモリで実装
CSS関連アップデート
- **image-set()**の標準・webkitプレフィックス両対応
- anchor-position、color interpolation、presentational hintsを仕様準拠に
- RTLテキストのリストマーカーやSVGのstroke-dasharrayアニメーション対応
- autofocus属性やinline flex/gridベースラインの正確な処理
ネットワーク・スタイル無効化・GPU描画
- getaddrinfoをバックグラウンドで実行し、イベントループブロック回避
- RequestServerのパフォーマンス改善でYouTube動画ロード時のmemcpy・Vector::removeの大幅削減
- AcceptヘッダでAVIF/WebP対応
- **:has()や:host()**によるスタイル無効化の最適化、再計算の大幅短縮
- Linux VulkanビルドでdmabufによるGPUペインティング最適化
今後の展望
- さらなるパフォーマンス最適化と安定性向上
- 機能拡充およびクロスプラットフォーム対応強化
- 新規スポンサーやコントリビューターの継続的募集