WatchOSでの地図の完璧な仕上げに6年を費やす
概要
- **Pedometer++**のApple Watch向け地図機能開発の6年間の歩み
- watchOSでの地図体験向上のための課題と解決策
- カスタム地図エンジンやデザイン試行錯誤の詳細
- Liquid Glassやダークモード対応のための地図刷新
- MapKitを採用しなかった理由と独自性の強調
Apple Watchでの地図体験開発の旅
- 山岳地帯や人里離れた場所での冒険を愛する筆者の実体験
- 安全なナビゲーションのためには、定期的な現在地確認の習慣が重要という発見
- 手首の地図が最良の方法との結論
- Apple Watch向け最適な地図体験を目指し、6年以上にわたる開発
- Pedometer++ 8にて、長いデザインの旅が集大成を迎えた実感
初期の取り組み
- Apple Watch初期から手首で使える良い地図を求めていた
- watchOS 6でSwiftUIが登場し、本格的なアプリ開発が可能に
- 当初はサーバー生成地図を利用し、ワークアウトデータを都度送信する仕様
- アイデア検証には役立ったが、オフライン利用や実用性の面で限界
カスタム地図エンジンの構築
- SwiftUIネイティブの地図描画エンジンを独自開発
- タイル型地図や位置情報のオーバーレイ表示に対応
- 2021年には安定したパフォーマンスで地図描画が可能に
デザインの試行錯誤
- watchOSの小さな画面での地図とワークアウト情報の両立が課題
- 「モーダル切替型UI」を採用し、地図画面とメトリクス画面をボタンで切替
- しかし、UI構造や操作性に妥協感が残り、再設計を繰り返す
- メトリクスを画面下部に配置する案や、カスタマイズ可能UIも検討
- watchOSの原則として、複雑な設定や長時間の操作は避けるべきという結論
Liquid Glass・カートグラフィー・ダークモード対応
- watchOS 26でのLiquid Glass導入を受け、地図の見栄えに新たな課題
- 既存のThunderforest OutdoorsベースマップがLiquid Glassと相性が悪い
- カートグラファーAndy Allenと協力し、新しいカスタムベースマップを作成
- 視認性向上のため、要素のコントラスト強化・彩度アップ
- ダークモードにも対応し、特にwatchOSでの可読性を重視
最適なデザインへの到達
- デザイナーRafa Condeの協力で新たな視点を獲得
- メトリクスを左上に重ねるレイアウトと、地図が縦スタックのトップページとなる設計
- 地図のインタラクションは**「ブラウズモード」**へのタップで切替
- プロトタイプを実地検証し、数百マイルの徒歩テストで有用性を確認
- フォントや細部の調整を経て、最終的に納得できる美しいデザインへ
- 6年間の努力と学びの結晶として、プラットフォームに最適かつ独自性のあるUIを実現
MapKitを採用しなかった理由
-
AppleのMapKitの登場以前から独自地図開発を継続
-
MapKitは基本機能には優れるが、柔軟性やカスタマイズ性に制限
-
watchOSのMapKitは常にダークモード表示で、ユーザー選択やアクセシビリティ面で不十分
-
アニメーションやオーバーレイの自由度も限定的
-
地形やトレイル情報の充実度で独自地図に軍配
-
カスタム地図の強みとして、詳細な情報表示や独自デザインを実現
- 例:スコットランドのトレイルヘッドでの地図比較で、独自地図の情報量が圧倒的
-
カートグラファーとの共同作業によるユニークな開発体験
まとめ
- **Pedometer++**のApple Watch地図機能は、独自開発・デザイン最適化・実地検証を経て完成
- ユーザー体験・視認性・使いやすさに徹底的にこだわった設計
- MapKitに頼らない独自路線で、唯一無二の地図体験を提供