3ヶ月間手作業でコーディングする
概要
- Brooklynでのコーディング・リトリート体験記
- AI時代にあえて「手書きコーディング」に集中した理由
- Aily LabsでのAIエージェント開発経験
- Recurse Centerでの学びと目標
- 今後の課題と成長の実感
Brooklynでのコーディング・リトリート体験
- 2026年3月、Brooklyn, New Yorkでコーディング・リトリート開始
- 個人的な理由でアメリカに帰国、すぐに仕事復帰せず自分のための時間を確保
- AI全盛の時代に、あえてAIなしでのコーディングに挑戦
- 6週間経過時点での進捗と学びの振り返り
Aily LabsでのAIエージェント開発
- BarcelonaのAily LabsでAIエージェント開発に従事
- 2024年初頭、社内用ウェブ検索エージェントを開発
- AnthropicやOpenAIによる類似記事発表よりも半年~1年以上早い取り組み
- CursorやLLMを活用したナレッジグラフ構築にも初期から関与
- 週次ジャーナルクラブを主催し、DeepSeek R1、Olmo 3、Llama 3論文などを紹介
- オープンソースLLMの構築手法や、内部トレーニングとSOTAクローズドモデル活用のトレードオフを理解
- LLMへの関心が高まり、仕組みや応用方法の探求が続く
コーディングエージェントとの関わりと気づき
- 手書きコーディングでは「やりたいことの記述」と「コードベースの理解」を同時に進行
- コーディングエージェント使用時は、プロンプト通りの出力が得られるが、学びや理解が浅くなりやすい
- エージェントは迅速な反復やソフトウェア出荷には有効だが、深い理解には手書きが有効
- Cal Newportの「思考と技術の関係」論に共感し、コードを書く苦労自体が成長につながると実感
Recurse Centerでの目標と進捗
- Recurse Center (RC):Brooklynにある自己主導型・全日制のプログラミング・リトリート
- 入学には応募・コーディング面接が必要
- 多様なバックグラウンドの参加者と協働的な学び
- 無料で参加可能
- 入学時の目標
- LLMをゼロから訓練(前処理・後処理含む、Transformerの自作)
- Python手書き力の向上(ドキュメントやLLMに頼らず直感的に書ける力)
- コンピュータの仕組み理解(抽象化レイヤーの全体像把握)
- CS336: Language Modeling from Scratchの課題に挑戦
- LLMなしでトークナイザーやGPT-2風アーキテクチャを自作
- Tiny Storiesデータセットでハイパーパラメータチューニング、OpenWebTextでも適用
- 次の課題ではGPUプロファイリングやFlashAttention2実装にも着手
RCでの学びと成長実感
- PythonやPyTorchで小さなエージェントやニューラルネットを多数作成
- 10年以上の経験者とのペアプログラミングが最も役立つ
- 分からない操作は即座にターミナルで試す習慣化が効率UPに直結
- Advent of Codeなどの小プロジェクトで反復練習
- Apple IIeでBASICのfizzbuzz実装など、レガシー環境での体験
- CTF FridaysでUnixやセキュリティの基礎を実践的に学習
- Vimのみでパーセプトロンを手書き実装、クラウドGPUでの運用にも役立つ
- Clojureワークショップで関数型言語とモブプログラミングを体験
- 週次テクニカルトークで幅広いテーマに触れ、発表経験も積む
今後の課題と展望
- まもなくエージェントの本番投入や評価にも着手予定
- 残り6週間で全ての目標達成は困難だが、「リストを消化すること」より「コーディングに没頭する時間」自体がRCの価値
- AIと人間の学びのバランスを模索し続ける姿勢
注記
- 日本語学習経験とLLMの出現に対する驚きや、LLMなしでのデバッグの苦労も言及