「小さなウェブ」は思っているよりも大きい
概要
- 非商用・個人利用のためのインターネット再発見の動き
- Small webとGeminiプロトコルの特徴と現状
- フィードアグリゲーターによる更新情報の集約
- Kagi small webリストを用いた規模と活動頻度の分析
- Small webは活発だが、全更新の一括集約は困難
Small webとGeminiプロトコルの現状
- Small webは、通常のWebブラウザとサーバーを使いながらも、広告や企業トラッキングのないプライベートサイトを指す
- Geminiプロトコルは、Webとは異なる独自プロトコル・ソフトウェアを用い、商業利用がほぼ不可能な制限が特徴
- Geminiは世界で約6,000カプセル(サイト)が存在するが、多くは停止状態
- Geminiコミュニティは主にITプロフェッショナル中心の小規模集団
- Geminiのオンラインフォーラムでは、アクティブユーザーは100人程度
フィードとアグリゲーターの役割
- GeminiカプセルもWebサイト同様、更新をフィードで通知
- フィードは**ATOMやRSS(XML形式)**で提供、更新日時情報を含む
- フィードアグリゲーターは複数サイトのフィードを収集し、時系列で公開
- Geminiでは、アクティブなカプセルが少ないため、全更新を1ページで一覧可能という利便性
- Gemini用フィードアグリゲーターは複数存在し、新規コンテンツ発見が容易
Small web全体のフィード集約の試み
- Small web全体で同様の集約が可能かを検証
- Kagi検索エンジンのsmall webイニシアチブによるサイトリストを利用
- このリストはユーザー推薦の個人サイトやブログ中心
- 掲載条件には「smallness」と更新フィードの公開が含まれる
- 昨年は約6,000サイトだったが、現在は32,000サイトに増加
- 重要なのはサイト数ではなく、更新頻度
更新頻度の調査と現実的な集約規模
- サイトごとの更新頻度調査のため、各フィードのダウンロードとタイムスタンプ解析を実施
- タイムスタンプがない、無効なフィード、ダウンしているサイトは除外
- 有効なサイトは約25,000件
- 月1回未満の更新サイトも除外し、9,000サイトに絞り込み
- 2024年3月15日には1,251件の更新を確認
- これらの更新は単なる修正でなく、新規コンテンツ追加
- 結論として、small webは活発すぎて1ページで全更新を集約するのは非現実的
Small webの意義と今後
- small webは「サイト数」ではなく、商業的影響のなさで定義
- 広告主導のインターネットの中で、個人・非商用サイトが健在であることは祝福すべき事実
- Webmentionなどを使い、反応や更新通知も可能
要点まとめ
- Small webとGeminiは非商用・個人主導のインターネット再評価の象徴
- Geminiは小規模・限定的だが、small webは意外に活発
- 全更新を一括集約する試みは、small webの規模拡大で困難に
- それでも非商用ウェブの存在意義は大きい