スイスの電子投票パイロット、復号化失敗で2,048票をカウントできず
概要
- スイス・バーゼル=シュタット州の電子投票パイロットが技術的問題で一時停止
- 2,048票の集計不能が発覚、投票者の権利侵害を州が謝罪
- 外部調査と刑事手続きが開始、パイロットは年末まで中断
- 他の3州の電子投票やSwiss Postシステムには影響なし
- 国民投票では現金流通の憲法保障案が可決
バーゼル=シュタット州の電子投票パイロット中断
- 2024年3月8日実施の国民投票で、電子投票分2,048票が集計不能
- 電子投票パイロットは、在外スイス人約10,300名と障害者30名が対象
- 投票システムが票の復号化に失敗、IT専門家も解決できず
- 正しいコードを入力したUSBスティック3本も動作せず
- 州は外部分析を依頼し、投票者の政治的権利侵害を深く謝罪
- 影響票は全体の4%未満で結果には影響なし
- 投票結果の最終確定を3月21日まで延期
- 電子投票パイロットは12月末まで中断
- 検察当局が刑事手続きを開始
スイス全体の電子投票状況
- 他のThurgau、Graubünden、St Gallen各州およびSwiss Post電子投票システムには影響なし
- スイスでは26州中4州で小規模な電子投票パイロットを実施
- 在外スイス人の投票利便性向上が主目的
- 2019年にはソースコードのセキュリティ欠陥発覚で一度電子投票導入を断念
2024年3月国民投票の主な争点
- 現金流通の憲法保障案が約75%の賛成で可決
- スイス国立銀行に「現金供給義務」を明記
- 市民団体の類似提案は僅差で否決
- スイスはヨーロッパでも現金利用率が低い国
- 2024年時点で現金取引は全体の30%
電子投票の今後と課題
- 電子投票の技術的信頼性と有権者の権利保護の両立が課題
- パイロット中断により再検証と改善策の策定が急務
- 在外スイス人の投票利便性とセキュリティ確保のバランスが今後の焦点