「シナジー・パラダイム」を愛する労働者は、仕事が苦手かもしれない
概要
- Cornell大学の研究で、曖昧な企業用語に感心しやすい従業員は実践的な意思決定能力が低い傾向を発見
- **Corporate Bullshit Receptivity Scale (CBSR)**で企業BSへの感受性を測定
- BSに敏感な従業員は上司を高く評価しがちだが、分析的思考力が低い
- 企業BSの蔓延は組織効率の低下や評判リスクにつながる
- クリティカルシンキングの重要性を強調
コーネル大学研究:企業BSへの感受性と意思決定力
- Cornell大学の認知心理学者Shane Littrellによる研究
- **Corporate Bullshit Receptivity Scale (CBSR)**の開発
- 印象的だが中身のない企業用語への感受性を測定
- 企業BSとは
- 「synergistic leadership」や「growth-hacking paradigms」など、抽象的バズワードを使い、意味をぼかす伝達手法
- 技術用語とは異なり、混乱を招くだけで説明力に乏しい
企業BSの職場での役割と影響
- 職場は企業BSの温床となりやすい構造
- 野心的な従業員が有能さを演出するために利用
- 昇進や影響力拡大の道具とされる現実
- 企業BSの蔓延が実際に有害かを検証
- BSジェネレーターで無意味だが印象的な文章を作成
- 1,000人超のオフィスワーカーに「ビジネスセンス」を評価させる実験
研究結果:BS感受性と業務能力の関係
- 企業BSに感心しやすい人ほど
- 上司をカリスマ的・ビジョナリーと評価する傾向
- 分析的思考力・流動性知能・意思決定力が低い
- 職務満足度や企業理念への共感は高い
- 自らも企業BSを拡散しやすい
- 企業BSに感心する人ほど、実務的な意思決定が苦手
ネガティブサイクルと企業リスク
- 企業BSに弱い従業員がBSを多用するリーダーを持ち上げる悪循環
- 組織の非効率化や評判・財務リスクの増大
- 例:Pepsiの2009年マーケティング資料やMicrosoft Devices Groupの「最悪の社内メール」
- 印象的なバズワードが実態を覆い隠し、情報の目隠しとなる危険
CBSRの実用性と今後の展望
- CBSRは今後、採用や人材評価に活用可能性
- クリティカルシンキングの重要性を強調
- バズワードや企業用語に出会ったら**「何が本当に主張されているか」**を立ち止まって考える習慣の必要性
- 現実よりレトリックに流されていないかの自己点検
まとめ
- 企業BSはカリスマ性の演出や組織文化の一部となりやすいが、実務力や意思決定力の低下、企業リスクの増大を招く
- CBSRはこうしたリスクの可視化や、思考力の評価ツールとして期待
- クリティカルシンキングの習慣化が、個人と組織の健全化に不可欠