二人の頭は一つより優れているか?
93日前原文(eieio.games)
概要
- 複数の嘘つき友人がコイントスの結果を伝えても、偶数人数では正解率が向上しない現象の解説
- Aliceひとりでは正解率80%、Bobが加わっても変化なし
- 奇数人数(Charlie追加)で正解率向上、偶数人数(David追加)で再び頭打ち
- Condorcetの陪審定理との関連性
- 投票理論や確率、シミュレーションの面白さを紹介
三人寄れば文殊の知恵?嘘つき友人とコイントス
- ゲーム設定:Bobがコインを投げ、Aliceが結果を見てあなたに伝える
- Aliceの嘘率:20%、つまり8割は真実を伝える
- Aliceだけを信頼:Aliceの発言をそのまま信じる戦略で、正解率は常に80%
- Bob追加:Bobも独立して20%の確率で嘘をつき、Aliceと同じく情報提供
- 最適戦略:AliceとBobの発言パターンごとに最も確率の高い結果を選ぶ
- 両者一致時は高確率で正解
- 不一致時はどちらも同じ信頼度なので、ランダムと同じ
- シミュレーション結果:Aliceのみでも、Alice+Bobでも正解率は80%で変化なし
シミュレーションと数式で理解
- ケース分け(コイン表の場合)
- 両者真実(64%):常に正解
- 両者嘘(4%):常に不正解
- 片方だけ嘘(16%ずつ):ランダムなので正解率50%
- 合計正解率:64% + 8% + 8% = 80%
- 直感的理由:一致時の高信頼度と、不一致時の無力さが打ち消し合う現象
Charlie(3人目)が加わると…
- Charlieも嘘率20%で参加
- パターン増加:3人のうち2人以上が同じ結果を言えば、その多数派を信じる
- 正解率向上:シミュレーションで正解率90%に上昇
- 理由:不一致時でも多数決が可能になり、情報量が増える
David(4人目)登場で再び頭打ち
- 4人になると:2対2の引き分けが発生
- 引き分け時:結局ランダムでしか判断できない
- 正解率:Charlieまでと同じく90%で頭打ち
- 以降も同様:奇数人数で正解率向上、偶数人数で頭打ち現象
この現象の名前は?
- Condorcetの陪審定理:投票者が独立して正しい判断をする確率が50%超なら、人数が増えるほど正解率は100%に近づく(ただし多数決時のみ)
- 偶数人数問題:理論上も証明の際にこの“引き分け”ケースは回避されている
- 投票理論との関連:投票や意思決定の限界を示す好例
まとめと感想
- 偶数人数の限界:複数人の独立した証言も、偶数人数では“引き分け”が生じ、正解率は向上しない
- 奇数人数の効果:多数決が可能になり、正解率が大きくアップ
- 投票・確率論の面白さ:日常の意思決定や投票に潜む意外な数学的現象
- シミュレーションの重要性:直感に反する結果も、実際に計算・プログラムで確かめることの大切さ
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