ICEが監視ショッピングを行う
99日前原文(www.eff.org)
概要
- ICE(U.S. Immigration and Customs Enforcement)の2025年度予算は過去最大規模で、世界の軍事予算ランキングでも上位に位置
- 監視技術への大規模投資により、国内最大級の監視体制を構築中
- 電話・インターネット・現実世界での監視手法の多様化と拡大
- 市民・移民・合法滞在者も対象となる監視の広がり
- 自己防衛策やプライバシー保護の重要性の高まり
ICEの予算と監視体制の拡大
- 2025年度ICE予算は287億ドル、前年度の約3倍
- 今後3年間で追加562.5億ドルの予算計上予定
- 世界の軍事予算ランキングでウクライナとイスラエルの間、14位相当
- DHS傘下で移民関連を担当、CISAやFEMAは非移民分野
- ICEの使命:「犯罪捜査と移民法執行による国家安全保障と公共の安全の維持」
ICEによる監視の実態と対象範囲
- 不法移民のみならず、労働許可保有者・難民申請者・永住者・帰化市民・米国生まれ市民も監視対象
- 運転免許証写真の3人に1人、データの4人に3人をスキャン・追跡
- 都市部の運転者の4人に3人の移動履歴を把握
- 公共料金データから4人に3人の居場所特定が可能
- 民間企業や地方自治体からのデータ収集による監視網構築
- 2008年~2021年で28億ドルを監視関連に支出、2025年はその10倍の予算
政権ごとの監視政策の変遷
- オバマ政権下でICE拡大、対象を不法移民に絞る動き
- トランプ政権下で大規模な強制執行・摘発の拡大
- 全米の保安官との連携強化
- 累計150万人以上の強制送還
- 現政権でもICEによる失踪・死亡事例が増加
- 2024年だけで4,250人が行方不明、31人が死亡
- 左派への監視強化方針を公言、Antifaや左翼系団体も標的
監視技術の導入と契約
- 2025年、複数の民間企業と新規契約
- 位置情報監視、SNS監視、顔認証、スパイウェア、電話監視
- Cellebrite(1,100万ドル):スマホの物理解析・全データ抽出
- Magnet Forensics(300万ドル):Graykey端末によるスマホロック解除
- Paragon(200万ドル):Graphiteスパイウェアで暗号化メッセージも盗聴
- CBPによるスマホ検索、2025年4-6月だけで14,899台
電話監視への対策
- **最強の対策は「スマホを持たない」**だが現実的でない
- OS・アプリの最新化でマルウェア対策
- iPhoneのロックダウンモード、Androidの高度保護モードの活用
- 強力な英数字パスワードでのロック推奨
- 逮捕や国境越え時は電源オフで「初回解除前」モード利用
- 顔認証・指紋認証はオフにして強制解除リスク低減
- 機内モードは基地局シミュレータ対策に有効、ただし電源オフが最強
インターネット・SNS監視
- Pen Link社のWebloc・Tangles(500万ドル)
- 位置情報・SNS投稿の大規模収集・分析
- 公開アカウントの投稿・交友関係・位置情報を自動で照合
- 捜査令状なしで過去・現在の位置情報取得可能
- Fivecast(ONYX、420万ドル)
- AIで感情・リスク分析、広範なデジタルフットプリント生成
- ShadowDragon(Social Net)
- 200以上のウェブサイトの公開情報監視、FacebookやX(旧Twitter)への持続的アクセス
- 24時間SNS監視オフィス設置、30人以上の専任捜査官を配置予定
SNS監視への対策
- 市民はアカウントを非公開設定にするのが基本
- 偽名アカウントやアカウント削除も選択肢
- 移民・渡航者はSNS履歴提出義務化の可能性、弁護士への相談推奨
路上・現実世界での監視
- **自動ナンバープレート読取装置(ALPR)**契約による全米規模の車両追跡
- Thomson Reuters子会社経由でMotorola SolutionsのALPRデータを600万ドルで取得
- 地方警察との連携によるリアルタイム追跡体制の強化
このように、ICEの監視体制は予算・技術・対象範囲ともに急拡大しており、市民・移民双方がプライバシー保護策を講じる必要性がかつてなく高まっています。