概要
- 健康なサンゴ片 と 白化したサンゴ片 を接触させることで、白化現象を短期間で 完全に回復 させる実験結果
- サンゴの白化は 高水温 による共生藻類の喪失が原因
- 同一個体由来 のサンゴ片同士のみが融合し、回復が可能
- 研究成果は Science Advances 誌で発表
- 今後の サンゴ礁再生技術 への応用可能性
白化サンゴの迅速な回復実験
- Danny Collins による映像で、白化したサンゴ片が健康な片と融合し、数週間で回復した様子を紹介
- 実験は Stanford University の研究チームによるもの
- 白化はサンゴが 共生藻類(Symbiodiniaceae) を失う現象
- 共生藻類はサンゴの 栄養源の大部分 を担う存在
- 白化したままだとサンゴは 餓死・死滅 に至るリスク
実験の詳細と発見
- 研究チームは Pocillopora damicornis (サンゴの一種)から同一個体のサンゴ片を10組用意
- 各組は 白化片 と 健康片 で構成
- 5組は両片を接触、5組は数ミリ離して配置
- 接触させた組では 8週間以内 に白化片が回復
- 藻類共生体 が健康片から白化片へ移動し、色素も回復
- 2週間で共生藻類の個体数が 4日ごとに倍増 という急速な増加
- 1週間接触後、健康片から離しても白化片は 自力で完全回復
- 離して配置した組では 20週間後に白化片が死滅
サンゴ片の融合メカニズム
- 高倍率顕微鏡 で観察した結果、サンゴ片同士が 組織ブリッジ を形成し融合
- この融合は 同一遺伝個体(genet) 間でのみ発生
- 異なる種や同種でも異なる個体間では融合せず、回復も不可
今後の展望と意義
- 短期間での完全回復 の実証は、サンゴ礁再生の新たな技術開発に期待
- 大規模応用 への課題として、現場での実装方法や遺伝的多様性の維持などが挙げられる
- 海洋温暖化 によるサンゴ白化対策の新たなアプローチとして注目