世界を動かす技術を、日本語で。

OpenAI、分割原理、そして数学

2026年10月9日原文(karagila.org)

概要

OpenAIのPartition Principleに関する発表が話題に。 著者はAI活用自体には反対しないが、現状の運用や論文の質に強い不満を持つ。 OpenAIのプレプリントは内容・構成・引用の面で学術的水準に達していないと批判。 AIによる数学研究の進展アピールと現場のギャップに危機感を表明。 現状ではOpenAIへの賞賛や感謝の意を示すつもりはないと明言。

OpenAIによるPartition Principle発表への反応

  • OpenAI発表 が話題となり、昨日だけで 複数人から質問 を受けた事実。
  • Partition Principle が Axiom of Choice を含意しないという主張への注目。
  • 著者はこの問題に 深い関心 を持つことで知られている。
  • サイト上で Sam Altmanにウイスキーを贈る約束 についても質問があったが、現時点でその予定はない意思表明。

AI活用に対する基本姿勢

  • AIの全否定はしない 立場。
  • AIは 有用なツール として認識しつつも、 数学分野での運用フレームワークが未整備 との認識。
  • arXivのレート制限導入 や、論文へのAI利用有無明記の流れなど、社会的影響への言及。
  • 著者自身は LLMによる情報整理や校正 など限定的な用途でAIを利用。

OpenAIプレプリントへの技術的・学術的批判

  • 論文内容が不明瞭 かつ 構造が混乱 している点を指摘。
  • 用語や定理の記述が不自然、また 期待される内容との乖離。
  • 重要でない補題や奇妙な引用 (未出版・未査読の講義ノートなど)を多用。
  • 著者自身の論文も 不適切な文脈で引用 されている実態。
  • 専門家が読んでも主張や構成が把握しづらい、学術論文としての水準に達していないと断言。

学術界とAI企業のスタンスの違い

  • 著者自身の研究や学生指導の時間 が、質の低い論文精読に奪われることへの懸念。
  • OpenAIによる「進展」アピールと 社会的認知の乖離 が問題視。
  • AIによる数学研究の自動化 が誤解されるリスク、専門家の役割軽視への危機感。
  • AI企業の「自分たちの基準に学術界が合わせる」姿勢 への強い反発。

今後の対応・結論

  • Sam Altmanへのウイスキー贈呈や論文精読の予定はなし。
  • 本件についての意見や議論は メールでの連絡を推奨。
  • 学術的な水準維持と、AI技術の健全な受容のバランス を求める姿勢。

Hackerたちの意見

これには全然共感できないな。AIモデルは「楽しい証明」を書くのが上手くなるだろうけど、今の状況はこんなもんだよね。君はこの問題に情熱を持ってるんだよね?でも、結果を理解するための努力はしたくないってこと?それなら、若くて意欲的な数学者たちがこの結果がなぜ正しいのかを解明しようと頑張ってるから、彼らに任せて、答えを教えてもらった方がいいかもね。もしかしたら、彼らが主導権を握るべきかも。

└

つまり、OpenAIはAIの「汚染」を世界中にばらまいて、科学者や数学者にそれを掘り下げさせて、意味があるかどうか教えてもらって、あとは報告を待ってるってこと?いいアイデアだね。

└

ここでの問題は、OpenAIがやってることを「数学」と呼ぶことはできても、科学とは呼びたくないってことだね。科学は、ある領域内で知識を獲得し発展させるプロセスで、未完成の仕事を科学コミュニティに投げ捨てるだけじゃないんだ。フレームワークを発展させたり、領域を理解したり、質問を考えたり、検証やテスト、再現に適した形で結果を作り出したり、それらの結果をその構造に関連付けたり統合したりすることが含まれるんだよ。

└

問題は、なぜ今の状況がこうなっているのかってことだね。OpenAIは数学の分野に貢献するための最善の試みとして大量の読めない証明を発表したの?それとも、理解よりもAIを使って証明を生成することに焦点を当てた方が彼らにとって利益があると感じてるのかな?

└

もし彼らにもっと時間やトークンを与えたら、すでに良くなっているシナリオはどう?その場合、もっと共感できる懸念になるかな?

└

数人の博士課程の候補者や非テニュートラックのポスドクを知ってるけど、「若くて意欲的な数学者」たちは、最悪の就職市場で仕事を見つけることにもっと不安を感じてる。学術界でも産業界でも、10年後のことを考えると、もう我慢できないみたい。

└

「AIモデルは確実に『楽しい証明』を書くのが上手くなる」って、なんでそう言えるの? それが確実に真実だってどうして言えるの? 他の能力は驚くほどのスピードで向上しているのに、ひどい、滑らかじゃない、冗長な文章を書き続けているのに。これが自然に解決するなんて考えるのはとてもおかしいよ。

└

新しい世代の若くて意欲的な数学者たちが、なぜその結果が真実なのかを解明しようとしてるんだ。問題は、今のところ数学者たちはAIが生成した結果を読む経済的なインセンティブがないってこと。数学が好きでも、やっぱり仕事を得ることの方が重要だから、AIが関わる問題に時間を投資するのは良いアイデアじゃないように思える。だって、競争できないし、明日にはその最先端が10倍良くなるかもしれないから。

└

まるで若手の開発者たちがチャンスをもらってるみたいだね。

└

かなりの数の数学者がAIを使って答えを見つけることに興味を持っていると思う。でも、意味不明な答えを出して証明書をつけるのは、それ自体が良い方法とは言えないよね。せいぜい残酷なやり方だし、数学をすることや結果を伝えることの本質を根本的に誤解している気がする。もし、意味不明な答えを送ることが真実だから許されると思っているなら、君は「何を言ってるの?」って感じだよ。

最初はもっとルダイト的な話かと思ったけど、いいポイントだね。OpenAIが読めない論文を作ってるなら、貢献してるとは言えないよ。もう少し計算リソースを使って、解釈可能性を高めるべきだと思う。AIが深く掘り下げて、ますます異質な出力を生み出すにつれて、難しさは増すばかりだしね。これはワークフローの問題だと思う。もしそうでないなら、現在のモデルが数学的なブレークスルーを達成できるのに、既存のフレームワークにどう基づいているか説明できないのは大きな見落としだよ。

└

もし彼らが何も貢献していないと思うなら、無視しても大丈夫だよ。

Hacker Newsで議論の続きを見る