概要
- FLIP fluid simulation を flipdotディスプレイ 上で実現した技術的挑戦の記録
- EMF2026 向けインスタレーションとして開発
- パネル調達から電子回路設計、駆動方式の試行錯誤までの詳細
- コスト削減 と 駆動速度向上 のための工夫
- 既存技術の問題点 と 新たなアプローチ の検討
FLIP流体シミュレーションをflipdotディスプレイで実現
- FLIP(Fluid Implicit Particle) 流体シミュレーションを flipdot electromechanical display で可視化
- ノイズ を発生させる物理的なflipdotの特性を活用し、LEDベースの静かな流体表現との差別化
- EMF2026 イベント向けインスタレーション作品として設計・制作
- flipdotディスプレイが高価で入手困難なため、独自調達ルートや中古パネルの活用を模索
- Look Mum No Computer のSam氏から古いパネルを入手し、再利用を試みる
パネル調達と構造の課題
- flipdotパネルは 複雑な構造 で、製造も分解も難易度が高い
- 中国製の格安パネル の共同購入案や自作も検討されたが、実現は困難
- パネル内部は 複数素材のサンドイッチ構造、非揮発性で電源断でも状態保持
- 中古市場 や個人コレクターからの調達が現実的な選択肢
- パネルの 損傷や劣化、 シームレスなタイル化 の難しさにも直面
駆動回路と速度の問題
- 既存の駆動回路は 更新速度が遅く、1秒程度かかる
- パネルは 大規模マトリクス配線 で、同時駆動時の 電流負荷 が非常に大きい
- マトリクス駆動 のままだと、表示全体の同期ズレや視覚的なアーティファクトが発生
- 新基板への移植 や 個別駆動 も検討したが、作業工数とコストが高すぎて断念
- Mike's Electric Stuff のアイデアを参考に、 HブリッジIC と シフトレジスタ で直接駆動する方式を採用
新しい駆動方式の検討
- HブリッジIC (MX6208, BE6208, LK6208等)を使い、各ドットを直接制御
- SOIC-8パッケージ、0.5A連続定格でパルス駆動に十分対応
- シフトレジスタ(595)と組み合わせて簡素化・低コスト化
- 既存PCBの カラム配線カット は必要だが、作業効率は比較的良好
- コンデンサ直列方式 も検討
- Hブリッジより部品点数が多く、基板面積や安全性に課題
- 片側ピンをグランドに固定できる利点もあるが、最終的にはHブリッジ方式が優勢
今後の展望とまとめ
- flipdotディスプレイ の再利用や自作駆動回路のノウハウ蓄積
- 高速・高効率駆動 のための回路設計ノウハウ
- オープンソース化 や中国メーカーによる製造普及にも期待
- 物理的ノイズと流体表現 の新しい組み合わせによるアート的価値の創出
- 今後の発展 や他プロジェクトへの応用可能性
ドットがすごく繊細で、小さなマグネットワイヤーと溶ける柔らかいプラスチックが使われてるから、慎重にやらないといけないんだよね。最高のはんだ除去機器を使っても、時間がかかると思うよ。基板の裏に熱風ガンを当てると、ドットがポロっと落ちるか、ピンをちょっと押すだけで外れるよ。